便利な家電製品が増える中、「使いたい場所にコンセントがない」「新しく家電を買いたいけれど、もうコンセントの空きがない」といった悩みを最近よく聞きます。スマートフォンやタブレット端末が身近なものになり、そのための充電器が差さったまま、ということが原因になることも多いようです。
また、延長コード(電源タップ)を使えば問題は解決するのですが、タコ足配線は部屋の美観を損ねますので、できれば避けたいものです。
そこで、本コラムではコンセント増設のためのリフォームの種類と、その際に気をつけるべきことを紹介します。
目次
目的に合わせて、工事の内容が変わるコンセント増設
コンセントの増設工事は、その目的に合わせて内容が変わります。どのような工事があるのか紹介したいと思います。
分電盤から専用線を引く
新たにコンセントのための専用線を引く電気工事です。専用線なので、冷暖房やIHなど消費電力が多い家電製品にも対応できます。
既存のコンセントを分岐
イメージとしては延長コードつないでコンセントを増設するといった工事です。消費電力の多いものには向きません。たまに利用する時にあれば便利という位置づけになります。
差込口の増設
2口のコンセントの差込口を4口や6口に増やす工事です。既存のコンセントを分岐する場合と同じで、消費電力の多いものには向きません。
他にも、増設とは異なりますが、電圧(ボルト数)の変更やコードの露出を埋め込む工事などもコンセント増設と併せて行われることがあるようです。
家電の利用をイメージして、コンセントの配置や種類を決めることが重要
ここからは、コンセントを増設する際に気をつけるべきことをご紹介します。
家具や家電の配置を考える
コンセントを配置する際に一番考えなければいけないのが、使用する家電の種類や場所です。家電ごとの消費電力の大きさも考慮しておかなければ、せっかくコンセントを増設したもののブレーカーが落ちてしまうといった事態を招きかねません。
家具を少し動かしただけで、増設したコンセントが隠れてしまうといったことがないように、コンセントの配置には余裕を持たせることが重要です。
掃除機をかけることを考える
意外と見落としがちなのが、掃除機をかける際のコンセントの位置です。常に使っている訳ではないので、多少の不便には目をつぶる方もいるようですが、せっかく増設するのですから、掃除機のコードを最長まで伸ばした時にどれくらいの範囲をカバーできるのか考慮しておくのもいいでしょう。
位置だけでなく口数も考える
家電の中には常時コンセントを占有してしまうものもあります。その度にコンセントを差し替えるのはなかなか手間がかかります。特に、キッチンや子ども部屋ではコンセントが不足するケースが多いので、余裕を持たせて4~6口のコンセントを増設すると安心です。
まとめ
コンセントの増設はその目的に合わせて工事内容が変わります。いつ、何のために使うのか、目的をはっきりとさせておきましょう。また、家電や家具の種類や配置、そして数によって、コンセントの使い勝手は変わります。コンセントを使うシーンを具体的にイメージしておくことが大切です。