造作家具とは、「職人さんがつくる造り付けの家具」のことです。
リフォームで作ることのできる造作家具の魅力は、住まいの既存の空間に合わせてぴったりと収めることができること、そして見た目にも美しいことが挙げられます。収納の機能性も向上しますので、暮らしをより豊かなものにする手段としてよく採用されています。
本コラムでは、造作家具の魅力や注意点についてご紹介します。
目次
既製品にはない!造作家具の魅力
使いやすい寸法の家具をつくれる
キッチンの食器棚やカウンター、リビングやダイニングの飾り棚など、用途や収納するもののサイズに合わせて作れることが、造作家具の大きなメリットです。
自分にとってちょうどいい高さ、収めるものにとってちょうどいい奥行きであれば、しまいやすく取り出しやすいので、家事の負担が大幅に軽減されます。
空間を無駄なく使うことができる
既製品の置き型家具であれば、天井や隣り合う壁との間に無駄な隙間が生じてしまいがちです。造作家具なら、床から天井までの壁面収納もつくれますし、空いた空間にぴったり収まる棚も設置することができます。
マンションなどでよくある、柱や梁が室内に突き出たような部屋でも、その形に合わせて造作することが可能なので、収納スペースを最大限確保できるとともに、見た目にもすっきりと仕上げられます。
自分の理想を追求できる
既製品ではないような素材、デザインでも、造作家具であれば実現可能です。
キッチンと一体になったダイニングカウンター、パントリーに設置した家事デスク、階段の壁面を利用した本棚、オリジナルの洗面台、階段下の収納引き出しなど、ご家族のスタイルに合わせた独自の家具も作ることができます。
インテリアとコーディネート
既製品の家具の場合、室内のインテリアとの相性を考慮する必要がありますが、造作家具であれば、最初からコーディネートを意識して色や素材を選ぶことができます。
空間にぴったりおさまるので、インテリアの一部として統一感ある仕上がりが期待できます。
耐震性にも配慮できる
造り付けの造作家具であれば床、壁、天井に取り付けられているので、地震で揺れても転倒する心配がありません。吊戸棚の扉なども揺れで突然開かないようにする「耐震ラッチ」という金具などで補強することもできます。
造作家具を作るうえでの注意点
配置換えができない
基本的に造作家具は壁や床などに造り付けるものなので、位置を動かすことはできません。
将来の使い勝手の変更なども考慮して計画することが必要です。
既製品よりも高価になることもある
シンプルな構造、安価な素材であれば既製品よりもリーズナブルに仕上げることもできますが、無垢材などのこだわった素材を使ったり、施工手間のかかるような仕組みをオーダーしたりすると、コストがかさむ場合があります。
仕上がりが想像しにくい
オリジナルでつくるものなので、仕上がりが想像しにくいという点も要注意です。
可能であれば図面だけでなく、イメージ図やCGなどを作成してもらい、完成イメージを把握しておきましょう。
完成するまでに時間がかかる
室内の採寸からプランニング、製作、取り付けまで、複数回の打ち合わせを行うため、完成までには相応の日数が必要になります。また、製作時にも部材の取り寄せなどが生じるので、予定にはある程度のゆとりを見込んでおく必要があります。
まとめ
造作家具を上手に取り入れると、室内のインテリアの完成度がぐっと高まり、機能性も向上して暮らしをさらに豊かなものにすることができます。その一方で容易に撤去することはできず、相応の費用・工期もかかるので、事前に十分な打ち合わせが必要です。
リフォームステーションでは、造作家具の事例も数多いので、豊富なアイディアの中からお客様のイメージに合ったプランをご提案できます。ぜひお近くの店舗までご相談にいらしてください。