リフォームをする際に、間取りを変えたいという要望を持つ方も多いのではないでしょうか。
希望する間取りに変更するためには、壁を撤去する必要があるかもしれません。「壁を撤去したら建物の耐震性には問題がないの?」と不安な面もあるでしょう。
本コラムでは、壁を撤去した際にどのような影響があるか、また、このような工事での工期や費用の相場などについて紹介します。
目次
壁を撤去すると耐震性に影響がある?
今の住まいの問題点や要望を解決するために、間取りの変更をしなければならないことがあります。この場合、今ある部屋の仕切り壁などを撤去するというリフォームが必要になりますが、建物の構造上、壁は撤去しても大丈夫なものなのでしょうか。
撤去すると倒壊につながりかねない壁もある
木造住宅の場合には、耐震性や耐久性を確保するための「耐力壁」というものがあります。
この耐力壁は、基本的には撤去することはできません。万が一、耐力壁を撤去してしまったら、住宅の加重バランスは崩れてしまい、地震などが発生した時に倒壊しやすくなってしまうこともあります。
マンションは事前に管理会社へ確認する
マンションをリフォームする際には、事前に管理会社に竣工(しゅんこう)図面を確認する必要があります。マンションの基本構造は鉄筋コンクリートであり、間取り変更などのリフォームの自由度は木造より高い傾向にありますが、それでも天井や床下、壁の内部構造は確認しておかなければいけません。
撤去できない壁はどんな壁?
撤去できない、してはいけない壁とは、具体的にはどのような壁なのでしょうか。
筋交い壁
木造の住宅には、耐震性のために壁の内部に筋交い(すじかい)という耐力壁がいくつかあり、この筋交いは撤去することができません。住宅を新築する際には、一定の耐震性を確保できるように建築基準法で定められた耐力壁の決まり事があります。
そのため、リフォームで筋交い壁の入っている部分を撤去すれば、同時に耐震性が弱まってしまいます。
面材耐力壁
筋交いと同じように耐震性を高める壁ですが、面材を壁の全体に施工するという方法の耐力壁です。筋交い壁と同じく、撤去することはできません。
このような耐力壁を撤去すると、建物の耐震性が弱くなるということのほかに、建物全体の加重バランスも悪くなり、どこかに歪(ひずみ)が出てきます。このようになると、普通に暮らしていても、建物が傾いたり、2階の重さを支えきれなくなるなどの影響が出る可能性がありますので、壊す壁の場所には十分な注意が必要なのです。新築当初の設計図などで、構造をしっかりと確認することが重要と言えるでしょう。
意外と短い!壁撤去の工期と費用
壁を撤去するリフォームにかかる工期は、おおよそ6日前後が目安です。
もちろんリフォームの規模によっても工期が変わってきますが、撤去だけであればそれほど日数はかかりません。仕上げ工事もする場合には、さらに3日程度が必要となります。
また、壁の撤去の費用としては、撤去だけなら10万円前後が目安となります。
壁を撤去した後に、引き戸などを取り付けた場合には、さらに20~30万円程度が必要となるでしょう。壁を撤去するような間取り変更のリフォームの場合、天井や壁面なども修繕が必要となってくるケースが多いため、リフォームの範囲によってはさらに費用がかかることも想定しておきましょう。
壁の撤去だけで考えれば、工期も費用もそれほどかかるものではありませんが、間取りの変更をするということであれば、広範囲な工事になることもあります。
また、撤去したい壁が本当に壊してもよいかどうかは、事前にしっかりと確認することが重要です。壁を壊して間取りを変更したいと考えたら、まずはリフォーム会社などのプロに相談してください。
まとめ
リフォームステーションでは、例えばマンションの管理会社への確認もお見積りの際に無料で対応いたします。間取りの変更時に必要な確認項目や、具体的な工事内容などもお調べしてお答えいたしますのでお気軽にご相談ください。