キッチンやバスルーム、トイレなどの日常的に使う設備や、劣化が目に付きやすい外壁とは違い、屋根の状態はなかなか分かりにくいものです。ほとんどの方が「雨漏りがした」「瓦が割れた」などのきっかけがなければ、屋根について意識することはないでしょう。
しかし、屋根のメンテナンスをおろそかにしていると、いつの間にか劣化が進み、家そのものが傷んでしまう可能性があります。
今回は、屋根のリフォームを検討する時期についてご紹介し、さらに屋根材の種類や費用の目安も詳しく解説します。
目次
屋根のリフォーム、いつごろやるべき!?
家の内装や外壁とは違い、屋根の劣化を気にする方は少ないかもしれません。
雨漏りが発生するまで気づかずに放置していると、家は既に大きな被害を受けていることも考えられます。
- 木造部分が腐ってしまい、家の寿命(耐久力)が短くなる
- カビが発生し、アレルギー感染症の原因になる
こうしたことにならないためにも、定期的な点検とメンテナンスが必要です。
遅くとも、新築から10年が経過するころには点検を行い、20年を目安にリフォームを検討した方がいいのではないでしょうか。
また、10年経過していなくても下記のような症状や不具合が発生したら、早めに点検・リフォームすることをおすすめします。
- 強風が吹くと屋根からガタガタ音がする
- 天井に水が染み出したような跡がある
- 大型の台風や暴風雨に見舞われた
- 大きめの地震が発生した
屋根のリフォーム方法は主に3種類!その特徴とは
屋根のリフォーム方法は、大きく分けて「塗り替え」、「重ね葺き」、「葺き替え」があります。
それぞれの特徴について簡単にご紹介しますので、自宅の屋根のリフォームを検討する際に参考にしてください。
塗り替え
既存の屋根材と下地の劣化があまり進んでいないときに用いられます。
屋根の汚れをしっかり落とし、塗料を塗りなおしていきます。屋根材を変える必要がないので廃材も出ませんし、3つの中では最も費用が安く抑えられる方法です。
重ね葺き
既存の屋根材の劣化が進んでいるものの、下地はそのまま使える場合に用いられます。
劣化した屋根材の上に新しい屋根材を重ねる方法です。廃材が出ない点は塗り替えと同じですが、新しい屋根材の費用はかかります。また、屋根が重くなりすぎないように軽い金属系の屋根材を選ばなくてはいけません。
葺き替え
屋根材と下地の劣化がどちらも進んでいるときに用いられます。
既存の屋根材を撤去して新しい屋根材を葺きかえることになります。廃材の撤去費用と新しい屋根材の費用がかかるので、3つの中では最も費用がかかります。どんな屋根材でも自由に選ぶことができるのがメリットです。
わが家に最適なのはどれ? 屋根材の種類
一言に屋根材と言っても素材や形状、耐久性など、様々な違いがあります。
ここでは代表的な4種類についてご紹介します。
粘土瓦
昔ながらの日本住宅で多く使われている屋根材で、今では用いることが少なくなってきました。耐久性が非常に高く、50年以上とも言われていますが、10年ごとに点検をし、30~40年での葺き替えをおすすめします。
化粧ストレート
洋風の住宅に合うことから現在では多くの住宅に使用されています。時間の経過によって色あせしてくるため、定期的な塗り替えが必要となります。目安は5~6年ごとに点検をし、10年経過するくらいで塗り替えを検討してください。
ガルバリウム鋼板
比較的安価な点とシンプルでモダンな雰囲気から近年人気が高まっている屋根材で、金属製なのに錆びにくく、耐久性も高いのが特徴です。5~6年ごとに錆びや色落ちの点検をし、錆びが出る前に塗りなおすと長持ちさせることができます。
セメント瓦
セメントに繊維を混ぜた薄い板状の屋根材で耐火性に優れているのが特徴です。耐久性はおよそ20年と言われ、5~6年ごとの点検、10年前後で塗りなおし、20年で葺き替えを検討するのが目安です。
屋根のリフォームまとめ
屋根のリフォームと聞くと、大がかりな工事をイメージされるかもしれません。
しかし、定期的にメンテナンスをしておけば、塗り替えなどの比較的簡単なリフォームで済むケースも多く、それほど費用がかかることもありません。
リフォームステーションでは、屋根の点検やメンテナンスも承っています。大切な住まいを長持ちさせるために、是非一度相談にいらしてください。