エコキュート
- あ行
エコキュートとは、空気中の熱を利用してお湯を沸かす給湯器のことです。効率よくエネルギーを作れるのが特徴で、使用した電気エネルギーのおよそ3倍の熱エネルギーを生み出すことができます。従来の給湯器よりも節電が可能ですし、フロンを使用していないことから温暖化ガス排出の抑制につながるので、エコの観点からも導入する人が増えています。
エコキュートのメリット・デメリット
メリットとしては、電気代の安い深夜電力を利用するので光熱費を安く抑えられることや、災害時にタンクの水を非常用水として使えることが挙げられます。加えて、エコキュート使用者の声としてよく聞くのは光熱費の安さです。
例えば、エコキュートにする前は月々15,000円ほどかかっていた光熱費がエコキュートに変えたところ、ほぼ半額になったという例もあります。特にプロパンガスを使用している家庭では、節約できる光熱費はかなり大きなものになるのではないでしょうか。
デメリットとしては、蛇口をひねってからお湯になるまで時間がかかり、さらに使いすぎるとお湯がなくなることです。家族が立て続けにお風呂に入るときはお湯切れを起こすこともあります。また、故障しても自分では直せないこと、深夜に低周波騒音を起こす可能性があることなどもデメリットの一つです。
エコキュートの選び方と設置の際に気をつけること
第一にタンクの容量に特に注意しましょう。デメリットに挙げたように、お湯切れが起きるのは珍しいことではありません。家族構成やライフスタイルに合ったものを選ぶことが大切です。目安としては、2~3人家族なら300リットル、3~5人の家族なら370リットル、4~6人家族なら460リットル程度のお湯を貯めることのできる容量が必要だといわれています。
また、最新のエコキュートには給湯やお湯はりの機能以外にも床暖房と連動したり、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)とつなげたり、太陽光発電システムと連携できるもの、さらに電力小売全面自由化にともなって、さまざまな電気料金プランに合わせて自動調整できるものもあります。住まい全体のプランニングや必要な機能を考えて選ぶことが大切です。
また忘れてはいけないのは、設置場所です。低外気温でも作動する寒冷地タイプやサビ・潮風に強い塩害タイプもあります。エリアの特性に合わせたエコキュートを選びましょう。大前提として、ヒートポンプユニットと貯湯タンクを設置できるかどうかは必ずチェックしましょう。なお、エコキュートは本体だけで70~100万円程度の費用がかかります。工事費は別途となりますので、必ず工事費を含めて見積りをチェックしてください。
エコキュート導入の補助金に関して、国は受付を終了しましたが、自治体によっては補助金の制度があるところもあります。導入を検討するのであれば、地域の補助金制度の有無や条件を確認してみてください。
エコキュートまとめ
エコキュートは各メーカーからさまざまな機種が出ています。省エネルギー性や使い勝手が向上するとともに、なかには使用状況に応じて湯量を調節する学習機能がついているものもあります。機能を上手に活用することで、さらにムダを減らして節約ができる反面、高機能なものほど高価です。
給湯効率が高く割安な深夜電力を利用するため、全体の光熱費はかなり下がるといわれていますが、電気を使うため電気代だけで見ると出費が増すのが一般的です。エコキュートの導入の際には家族のライフスタイルに合っているか、導入コストと光熱費のバランスまで考える必要があるでしょう。