ロフト
- ら行
ロフトとは部屋の天井の上の屋根裏にできた空間のことを言います。採光・換気の基準を満たしていないので建築基準法上は居室として認められませんが、限られたスペースを有効活用できるので、単身者用アパートやマンションで多く見られます。十分なスペースさえ確保できれば、収納はもちろん、書斎や子供部屋に利用することも可能です。ただし、天井の高さが140cmを超えたり、面積がロフトがあるフロアの二分の一を超えると居室としてみなされてしまいますので、注意が必要です。
ロフトのメリット・デメリット
限られたスペースを有効活用できるロフトは、広い空間を確保しにくい日本の住宅に適しているといえるでしょう。
例えば、ロフトには以下のようなメリットがあります。
収納スペースが確保できる
一人暮らしのマンションやアパート、ちょっと手狭な子供部屋など、居住スペース以外に収納できるスペースが作れるのは大きなメリットです。特に持ち物が多い方や、部屋をすっきりさせたい方は、普段使わないものをロフトに置いておけるので、大変重宝するでしょう。
寝室として使える
ロフトは寝室として使う方もかなり多いでしょう。毎日布団の上げ下ろしをするのは手間がかかりますし、ベッドを置けば部屋が狭くなってしまいます。ロフトを寝室として使えば、手狭な部屋でも広々と使うことができます。
子どもにはちょうどいい天井の高さ
天井が低いことが多いロフトは、大人が過ごすには少し窮屈かもしれませんが、子どもにとっては最適な高さです。まるで秘密基地のような雰囲気は子どもの遊び場所にぴったりで、小さなお子さんのいるファミリーにも人気です。
一方でロフトのデメリットとしては、はしごの昇り降りが挙げられるでしょう。階段ではなくはしごでロフトに昇り降りする必要がある場合、その危険性は見逃せません。収納として使うなら重い荷物を持っての昇り降り、寝室として使うなら夜中にトイレに行くときに寝ぼけて転落することも考えられます。
また、十分な換気方法がないロフトは暑くなりやすいというデメリットもあります。ロフトは部屋の上層にあるスペースなので、エアコンの冷気も届きにくく熱気がこもりがちです。特に夏場に寝室として使う場合は、熱中症対策などを忘れずに行ってください。
リフォームでロフトを作る時の注意点
ここまでロフトのとは何か、メリットやデメリットについてご紹介してきましたが、今の住まいにロフトを作る際には、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。
1. ロフトを作るだけの空間がある
ここまでロフトのとは何か、メリットやデメリットについてご紹介してきましたが、今の住まいにロフトを作る際には、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。
2. 暑さ対策を十分に行う
前にも述べたように、ロフトは構造上、熱気がこもりやすいため暑さ対策が必須となります。リフォームでロフトを作る際には、屋根に断熱材を入れたり、窓や換気扇を設置したり、エアコンの冷たい風を循環させるためのサーキュレーターを設置するといいでしょう。
とはいえ、費用の問題もあると思いますので、準備した予算内でどこまでの工事が可能なのかをリフォーム会社に相談しましょう。
3. はしごは安全性と荷物を運ぶ時のことを考えて選ぶ
ロフトへの昇り降りに使うはしごは安全性を最優先に考える必要があります。幅の狭い角度の急なはしごを設置してしまうと、昇り降りの際の危険はもちろん、家電や家具、布団など、大きいものや重いものを収納するのが難しくなってしまうでしょう。踏み板の幅があり、階段状になったはしごなら足元が安定するので比較的安全です。
4. 天井の高さは1.4m以下にする
使い勝手のことを考えれば、天井はできるだけ高くしたいところですが、ロフトの天井の高さは建築基準法によって1.4m以下と定められています。これを超えてしまうとロフトではなく「居室」の扱いになってしまい、建物の容積率の問題などが発生します。
また、ロフトの床面積にも注意が必要で、ロフトのある階の広さの半分を超える広さにしてしまうと、登記の修正が必要になってしまいます。
このように、ロフトを作る際には、天井高と床面積に注意が必要です。
リフォームでロフトを作る費用の相場
リフォームでロフトを増設する費用は、どこにロフトを設置するかによって大きく異なります。天井が高い部屋にロフトを設置するケースなら比較的費用は安く、30~40万円程度が目安になります。
一方で、屋根裏の広い空間を利用してロフトを作る場合は、断熱工事、内装工事、照明・コンセント、電気工事、昇降階段の設置など、かなり大掛かりな工事になります。費用もそれに合わせて高額になり、100万円以上かかることも珍しくありません。
希望と予算のバランスを考えて、より良いリフォームを叶えたいものです。
ロフトまとめ
ロフトの増設は、限られたスペースを有効活用して住まいをより快適にできる魅力的なリフォームです。利用法もさまざまで、収納スペース、寝室、子ども部屋、趣味の部屋など多岐にわたります。今の住まいにロフトを作ることができるのか、できるとしたらどれくらいの費用がかかるのか、お近くのリフォームステーションまで相談にいらしてください。