最近では、マンションの間取りを大胆に変更するリフォームを希望される方が増えてきています。しかし、マンションの構造によっては間取りの変更が制限されることがあるのをご存知でしょうか。間取り変更が自由にできないケースについて簡単にご紹介します。
間取りの変更を制限する構造や部分がないかがリフォーム計画に大きく関わる
実際の間取りの変更では、マンションが採用している構造で自由度が変わります。
高層マンションで用いられることが多いラーメン構造では、建物の荷重を柱と梁で支えているため、ほとんどの間仕切り壁を撤去することができます。そのため大幅な間取りの変更が可能となります。
一方、低層マンションで用いられることの多い壁式構造の場合、一部の壁が建物を支える耐力壁となりますので、撤去することができず、間取りの変更が制限されます。
他にも、キッチンや浴室、トイレなどの水回りに関しては、床下の構造によって間取りの変更が難しくなるので、注意が必要です。
具体的な間取りの変更に関しては、隣接する2室を一体化するリフォームが多いようですが、工期の目安は1週間ほどとなります。工事費用はフローリングや壁紙を一部張り替えるのかと全部張り替えるのかで変わってきますので、変更後のことをよく考えて選んでください。また、2つの部屋で天井の高さが違う場合は、それを合わせる工事も発生することがありますので、注意してください。
リフォーム前に専有部分や管理規約の確認をしてください
マンションには、個人でリフォームができない「共有部分」と個人でリフォームができる「専有部分」があります。一般的に共有部分とされるのは、エントランスやロビー、共用廊下やエレベーター、階段と見た目にもわかりやすい部分と、躯体の柱や梁、壁や専用庭、玄関ドアの内側、サッシ、バルコニーなど共有部分だと一見気づきにくい部分があるので、注意が必要です。
躯体の柱や壁は間取りの変更に大きく関わってくる部分なので、事前にどこまで撤去できるのか確認しておくことが重要です。
また、これとは別に各マンションで定められている管理規約にも注意する必要があります。たとえ専有部分であっても、管理組合に事前に工事の申請を行う必要があるので、しっかりと見直しておく必要があります。
まとめ
マンションが採用している構造で間取りの変更の自由度が変わります。フローリングや壁、天井など、どこまで合わせるのかという問題も出てきますので、事前に確認し、どのような部屋になるのかイメージを固めておく必要があります。
また、間取り変更のリフォーム工事ができるのは専有部分のみです。
さらにリフォームにあたっては事前に管理組合に工事の申請をする必要があるので、管理規約をもう一度見直してください。